配送管理業務に関してシステム開発を検討中の中小企業個人事業主の方へ

query_builder 2020/07/09
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配送管理業務とは何でしょうか
265037全国配送_R
配送管理業務とは何でしょうか

配送とは出荷業務のうち商品を実際に顧客に届ける業務です。
物流業務のうち出荷業務に関係が深い業務です。
では物流とは何でしょうか。
■1.物流
「物流」とは、
「JIS(日本工業規格)Z0111:2006」には、以下のように定義しています。「物資を供給者から需要者へ,時間的及び空間的に移動する過程の活動。一般的には,包装,輸送,保管,荷役,流通加工及びそれらに関連する情報の諸機能を総合的に管理する活動。調達物流,生産物流,販売物流,回収物流(静脈物流),消費者物流など,対象領域を特定して呼ぶこともある。」
ということです。
簡単にいうと物流とは、「ものの流れ」です。流通の中の「場所の隔たり(ギャップ)(物が作られる場所と使用される場所が離れている)」「時間の隔たり(ギャップ)(物を作るタイミングとそれを使用するタイミングにずれがあること)」を埋めます。
■2.物流の目的
「物流」の目的は「顧客へ商品を届ける」ことです。
■3.物流の機能「物流」には、JISでの定義のように、「5つの機能」と「5つの領域」があります。最近では、機能(物流の活動や内容)に「情報システム」が追加されています。以下のような「機能」があります。
1. 保管
2. 輸送
3. 荷役
4. 包装
5. 流通加工
6. 情報システム
1950年代以前は、「物流」は、「保管」「輸送」「荷役」しかありませんでした。それは、「生産」や、「販売」の中に含まれていました。工場や、営業所の拠点ごとにおこなわれていました。1950年代半ばの高度成長期になって、企業のにおける商品の生産、販売量の急増に、物理的な処理能力が追い付かなくなりました。いろいろな問題を、「保管」や「輸送」「荷役」などの個別の活動の中で対処していくことに限界が出てきました。これらの「物流」の活動をシステム化する必要性が認識されるようになりました。その中で、「包装」「流通加工」「情報システム」などの機能が出てきました。そして、「物流」は、上の6つの機能になりました。
実際は、「保管」「輸送」「荷役」「包装」「流通加工」の5つの機能を、「情報システム」で密接に結び付けています。
現在は、単に、商品を流す「物流」ではなく、原材料から、製造、卸売り、小売りなどの企業内の物流全体を管理する「ロジスティックス」という考え方が求められています。さらに、もっと進んだ「サプライチェーンマネジメント」も注目されています。川上から川下まで、企業が異なっても、全体の最適化を目指すようになっています。商品の「物流活動」を全体的に総合的に管理することによって、「売上」や「利益」が上がります。市場のニーズを的確にとらえて的確に商品を提供するための「物流」が必要になります。これが、「ロジスティクス」です。
■1.ロジスティクス「ロジスティクス」は、「JIS(日本工業規格)Z0111:2006」には、以下のように定義されています。「物流の諸機能を高度化し,調達,生産,販売,回収などの分野を統合して、 需要と供給との適正化を図るとともに顧客満足を向上させ、併せて環境保全,安全対策などをはじめとした社会的課題への対応を 目指す戦略的な経営管理」です。「ロジスティクス」は英語で、「logistics」です。わかりやすく言うと、「本当に必要とされているモノを、必要なときに、必要な場所に必要なだけ、供給しよう」という考え方です。「ロジスティクス」とは、「物流全体」を「最適化」することです。
■2.ロジスティクスの範囲
以前の物流の範囲は、「調達」と「生産」、「生産」と「販売」の間のように、「原材料や部品」、「商品」などを「保管」して「出荷」するような個別の物流でした。しかし、「ロジスティクス」は範囲が広がっています。上の定義のように「調達」から「生産」「販売」「回収」を含む全体の「物流」まで含んでいます。「物流」の「上位概念」になっています。
■3.ロジスティクスの目的「ロジスティクス」の目的は以下のようになります。
* 品切れをなくす。
* 物流の効率化
* 在庫削減
* コスト削減
■4.ロジスティクスでの活動「ロジスティクス」では、以下の活動をおこないます。
* 商品の売れ筋情報を把握します。「プロダクトアウト」ではなくて、「マーケットイン」です。
* 適正在庫に管理します。「適正在庫」を維持するために、調達、生産、販売の物流を全体的にコントロールします。
* 商品を市場にタイミングよく提供できる物流システムを構築します。その為には、全体の効率化を、おこなうために、無駄のない、原材料の「調達計画」、商品の「生産計画」、「販売計画」、「在庫計画」、「輸送計画」などを立案します。

配送業務概要

「物流業務(配送)」と聞くと、トラックでの運送や倉庫作業などをイメージする方が多いかもしれません。実は、物の運搬や仕分けだけでなく、在庫数の確認や物の流れ全体を管理する機能、またそれに関わる作業などもすべて物流業務に含まれるのです。
■1.物流管理とは「物流管理」とは、「顧客から依頼された商品を、適切な品質で、適切な量を、適切な時期(納期)に、適切な場所に、適切な価格で、届けることです。」です。
■2.物流管理の目的「物流管理」の目的は、大きく次の2つがあります。
1. 物流サービスの提供を確実にする
条件どおりに顧客が商品を入手できるようにすることです。その結果、売り上げの増加など自社の利益に結びつけてゆきます。「物流サービス」とは、「物流の品質」を上げる活動になりますです。「物流サービス」の内容としては以下があります。
* 欠品を出さない
* 商品の種類を間違えない
2. 物流コストを削減する
物流コストを削減する「物流コスト」を削減するのは、具体的には次のような内容があります。
* 在庫をなるべく減らし、適正在庫を維持する。
* 配送効率を向上させる。
* 作業の効率化を図る。
上記のロジスティクスを意識して物流(配送業務)のPDCAを回すことが配送業務です。
なお配送管理システムというものがあります。これは物を実際に動かすための人やトラック、配送ルートをどうするかを支援するシステムです。現在物流を自社でしているところはほとんどないと思います(物流専門業者は別ですが)。物流は専門業者に依頼することが普通だと思います。即ち所謂配送システムを直接使う業務が配送管理業務ではありません。

配送業務説明

物流管理(配送管理)業務が物流の「管理のサイクル」を回すことが主要な業務であるとすれば、まず、「物流」の現状がどうなっているのか、定量的にデータで把握する必要があります。「物流の指標」は、「物流KPI(物流管理指標)」と呼んでいます。
「物流KPI(物流管理指標)」には、「物流」のいろいろなデータがあります。これらのデータを収集・分析することにより「物流管理」に生かしてゆきます。
「物流管理指標(物流KPI)」について説明します。お客様が「ほしい製品」を「ほしい時」に「ほしい数量」、届けるためには、「物流管理」をおこなう必要があります。「物流管理」がうまくいっているのか判断するには、判断する「指標」が必要になります。それが、「物流管理指標」です。「物流KPI」とも呼んでいます。「KPI」とは「Key Performance Indicator」の略です。日本語で、「重要業績評価指標」と言います。
■物流管理指標(物流KPI)のメリット
「物流管理指標(物流KPI)」を使用するメリットです。
1. 問題を「見える化」(可視化)できます。物流の状態を「定量データ」で把握することにより現状を把握することが出来ます。そのデータを分析することにより原因がわかり対策を打つことができます。
2. コミュニケーションが促進されます。データで説明することに全員の認識が統一されます。意思の統一が出来ます。
3. 合理的で公平な評価につながります。データで結果がわかりましので、改善をした人が正しく評価されるようになります。
4. 販売促進が出来ます。きちんとデータを管理することにより、顧客に対して、自社の物流レベルを説明することが出来ます。商品の販売にも、強みになります。
■物流管理指標(物流KPI)の例
物流管理指標は以下のようなものがあります。大きく3つに分けています。
1. コスト・生産性
2. 品質・サービスレベル
3. 物流条件・配送条件
「物流管理指標(物流KPI)」の例を説明します。「物流事業者におけるKPI導入の手引き」より抜粋しています。



物流指標 定義(例) 説明
コスト・生産性
保管効率(充填率、坪効率等) 充填率=保管間口数÷総間口数 倉庫や物流センターの保管スペースの保管効率を測る指標。

人時生産性(庫内作業) 人時生産性=処理ケース数÷投入人時 ピッキング、仕分け、梱包等作業の生産性を測る指標。人別、ライン別、時間帯別等で計測することが多い。

数量当たり物流コスト 数量当たり物流コスト=物流コスト÷出荷数量(ケース、重量、容積等) 物流センターで発生している総物流コストを数量当たりで管理するための指標。

日次収支(物流センター) 日次収支=1日当たりの収益-1日当たりのコスト 財務会計上の収支決算は四半期、年次等で算出されるが、収支の悪化を未然に察知し業務改善に繋げるため、日次単位での収支を算出するもの。

実車率 実車率=実車キロ÷走行キロ 車両のムダな空車走行をへらすために、稼働状況を計測する指標。

実働率 実働率=実働日数÷営業日数 車両の非稼働を減らすために、稼働状況を計測する指標。

積載率 積載率=積載数量÷積載可能数量(重量、容積、容積換算重量) 車両の積載効率を改善するための指標。ルート別、顧客別等に把握し、車格の見直し、配車・ルート見直し、物流条件の見直し等に活用される。

日次収支(トラック) 日次収支=1日当たりの収益-1日当たりのコスト(1台当たり) 車両1台毎に、日次の収支を算出し、配車・ルートの改善等に活用する。
品質・サービスレベル
棚卸差異 棚卸差異=棚卸差異÷棚卸資産数量 在庫の紛失、盗難、誤出荷等による帳簿在庫と実在庫の差異を計測し、在庫管理の改善に活用する。

誤出荷率 誤出荷率=誤出荷発生件数÷出荷指示数(受注数等) 誤出荷(品違い、数量違い、出荷先違い等)の発生率。

遅延・時間指定違反率 遅延・時間指定違反率=遅延・時間指定違反発生件数÷出荷指示数(受注数等) 遅延(納期遅延)、時間指定違反の発生率。汚破損率汚破損率=汚破損発生件数÷出荷指示数(受注数等)汚破損(商品の汚れ、破損、温度管理ミス等)の発生率。

クレーム発生率 クレーム発生率=クレーム発生件数÷出荷指示数(受注数等) 顧客クレームの発生率。誤出荷等は上記の通りであるが、その他、書類のミス、作業者の挨拶・服装等サービスの官能評価にも用いられる。

物流条件・配送条件出荷ロット 出荷ロット=出荷数量(数量、重量等) 輸送効率、庫内作業効率等を改善する観点で、顧客別・納品先別の出荷ロットサイズを計測するもの。

出荷指示遅延件数 出荷指示遅延件数=〆以降の出荷指示件数 出荷指示の遅延は物流効率を阻害することから、顧客別等で計測し、遅延を改善するために活用される。

配送頻度 配送頻度=配送回数÷営業日数 多頻度納品を改善するため、配送先当たりの配送頻度を計測するもの。

納品先待機時間 納品先待機時間=納品先における待機時間の平均 納品先で指定時間に到着したにも関わらず待機が発生する場合、その改善のために待機の発生状況を計測するもの。

納品付帯作業時間 納品付帯作業時間=納品先における付帯作業時間の平均 納品先で契約以外の荷役、開梱、検品、棚入れといった付帯作業が発生する場合、その作業時間を計測するもの。契約外の作業が発生している場合にそれを是正するため等に活用される。

納品付帯作業実施率 納品付帯作業実施率=付帯作業別の実施率(実施回数÷納品回数) 前項と同様、契約外の付帯作業を実施している場合、物流効率を阻害することから、それら付帯作業の実施状況を計測するもの。

物流管理(配送管理)業務上記KPIを定常的に計測していく業務と言えます。

導入のポイント

「物流」の「システム」は、以前は、これまで、会社の「販売管理システム」あるいは「生産管理システム」などに含まれていました。「販売管理システム」は、「受注」から「出荷」、「納品」、「代金の回収」までを管理するシステムです。商品の「在庫管理」も含まれていました。しかし、商品の数や取り扱う量が増えてきたり、「ピッキング」や、「流通加工」、「ロケーション管理」、「在庫管理」、「仕分け」、「包装・梱包」、「作業管理」、「物流の指標の管理」などの機能が増えてくると、「物流独自のシステム」が必要になってきました。それが、「WMS(Warehouse Management System)」です。日本語で、「倉庫管理システム」と言います。「在庫管理」、「入荷」から、「出荷」までの作業の指示機能をもっています。また、いろいろなデータを管理することが出来ます。
また、出荷したあとのトラックの「輸送」や「配送」を管理するシステムも開発されています。それが、「TMS(Transportation Management System)」です。日本語で、「輸配送管理システム」と言います。「トラック輸送」に関する、いろいろな管理をおこなうことができます。これはどちらかというと物流専門業者のためのシステムで一般の企業では通常使うことはありません。
配送管理システムと言われているものはWMSの一種です。一般の企業で直接これを使うことはあまりないと思います。しかし配送管理システムで出荷指示書作成や、在庫管理や上記KPI計測ができますので、会社により導入されている場合もあると思います。
配送管理システムは販売管理システム、生産管理システムの一部の機能になりますので、販売管理システムを単独で導入される場合は、生産管理システム、販売管理システムの持つ機能との連携ができる仕組みを持っているものを選ぶことが大切です。
物流に関する業務は在庫管理(入出庫業務、検品業務、棚卸業務等の一連に渡る倉庫管理業務)を含む調達や、販売(売上、請求、支払の一連に渡る販売管理業務)、会計業務(原価管理業務(配送費の集計など))と密接に関連します。個別のシステムどうしが連携できなければ、各業務は密接に関連しているため業務連携のために人手で処理をすることになります。これでは業務効率の向上には繋がりません。

他のシステムとの関連

統合業務システムERPには当然配送管理業務も含まれています。配送管理業務は販売管理システム、生産管理システムの一部ですのでそれらを導入していれば他のシステム連携に悩む必要はありません。即ちERPや販売管理システム、生産管理システムを導入していれば配送管理機能は必然的に他の関連システムと連携できます。
不幸にして配送システムだけを単独に導入している場合、他の関連システムとの連携は必ずしもうまくいかないケースが多いと思います。それぞれのシステムを別個の会社が開発販売しているため他のシステムとの連携が考えて設計されれてないためです。それでも何とか他のシステムとの連携を図らなければ企業の業務が推進できません。各業務システムが連携できてない場合人手で業務連携を図ることになります。業務効率が悪くなる原因です。
各システムを連携させるためには、何らかのシステム連携を図るシステムを構築する必要があります。システム連携を図るシステムが例えばファイル1本の読み書きができれば機能する場合であってもそのシステム(プログラム)をだれが作るのでしょうか。自分で作れる場合は問題ありませんが、簡単なプログラム(システム)を作る技術がない、あるいはプログラムを作る時間が取れない場合は誰かに依頼して作ってもらう必要があります。しかし一般のソフトハウスでは、まずこのような簡単なシステム開発を引き受けてくれるところはないと思います。採算が取れないためです。では簡単なシステムを誰にも頼めない場合はシステム連携を図って業務効率の向上を諦めてしまうのではないでしょうか。
石黒社会システム研究所ではこのような小さなシステム開発を請け負うことを目標に業務展開をしています。残念ながら100%ご要望に沿えないかもしれませんが、システム間連携に関してお困りでしたら、石黒社会システム研究所にご相談ください。できる限りご要望に沿えるようにしていきます。

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