システム開発というときのERPの位置付け

query_builder 2020/09/23
ブログ
ERPとは何でしょうか
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企業のシステムの全体イメージを再掲します。



ERP(Enterprise Resource Planning)は日本では主に「統合基幹(業務)システム」と言われています。
部署ごとに分断されていた基幹系システム(生産/販売/購買/在庫/人事/会計)が統合されたものとなっています。
各基幹系システムを統合したことで経営資源を集中的に管理することができるようになっています。
各基幹系システムが1つのデータベースで管理されています。このことにより管理会計を強化し管理会計のために信憑性の高いデータをいつでも提出できるようになります。

ERPに関連する部分を図にしてみますと次のようになります。上記の全体概要と同じような図ですが敢えて掲載します。


要はERPというものが実は企業のシステムとほとんど同じものであるということです。


ERPは一般的に次の機能を持っています。
* 財務会計管理
* 予算管理
* 財務会計管理
* 予算管理
* 販売管理(受注・請求)
* 購買管理
* 顧客管理
* 営業支援管理
* 倉庫・在庫管理
* プロジェクト管理
* 人材管理
* マーケティング管理
* Eコマース
* ビジネスインテリジェンス(BI)
ERPは、すべての業務を統合し、部門間でシームレスなデータ連携を可能にします。 部門単位のデータが、統一した仕様のもとでデータベースにまとめられ、伝票情報も一元化されます。
基幹システムをERPに置き換えることにより、次のような効果が期待できます。
* 経営状態の見える化
* 業務効率化による現場負担の軽減
(非効率な業務やミスを減らす、業務の属人化を防止する、ペーパーレス化業務、企業の規模拡大にワークフロー対応)
* 調達コストや在庫保管費用の最適化
* 生産管理工程の管理、調整の適正化


ERPを導入することは企業を運営する上では理想的なことです。しかし一つのシステムで企業に係わるすべての業務に対応させることには非常に無理があります。
企業ごとに各業務のやり方は違います。それを一つのシステムで対応することはまず不可能です。市販のERPシステムは広範なカスタマイズができる仕組みは持っています。しかしそのカスタマイズできる部分は一般的な業務のやり方に沿う部分だけです。企業特有な業務の仕方に合わせることはまずできません。
ERPを導入するということは、ERPが持つ機能やり方に自社のやり方を合わせるか、ERPの方をカスタマイズして自社のやり方に合わせるかのどちらかの方法をとる必要があるということです。
ERPのやり方に自社の業務を合わせようとすると非常にやりづらい業務が出てきて企業の業務効率を落とすことになりかねません。ERPをカスタマイズするとERPが変わった場合にまた自社のやり方にカスタマイズをしなければなりません。
現実的にはERPの使えるところはそれを使い、自社特有の部分は既存の自社システムを残すということになると思います。
しかし企業が実施している業務は実は全て関連しているため、必ずERPと自社の既存システムを繋ぐ必要が出てきます。
企業のシステム開発とは実はこの繋ぐ部分(システム)を作ることです。この部分のシステム開発が上手くいかないとこの部分を人手による作業が発生し、企業の業務効率の向上は図れません。
一般的にERP側にこのどうしても必要な繋ぐ処理をサポートする機能はないと思います。その場合は自分で工夫して何とかつなぐシステムを作らなければなりません。このような二つのシステムを繋ぐシステムは大規模な仕組みにはなりません。
プログラミングの知識があれば誰でも作れる程度のシステムです。このようなシステムを石黒社会システム研究所では小さなシステムと言っています。
しかし小さいシステムであっても、先ほど知識があれば誰でも作れるといいましたが、時間がなかったり、作るのが面倒だったりするとその小さなシステムを作るハードルは高くなります。
そこを何とかお手伝いしたいというのが石黒社会システム研究所設立の趣旨です。
小さなシステムでお困りのことがあればご相談ください。

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