品質管理業務に関してシステム開発を検討中の中小企業個人事業主の方へ

query_builder 2020/07/14
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品質管理業務とは何でしょうか
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品質管理業務とは何でしょうか

品質管理業務には品質管理をする業務と品質保証をする業務の二つの業務があります。
では品質管理と、品質保証の違いは何でしょうか?
品質管理は、品質を管理することです。
一般的に工場などで、製品の品質を満足するように製造するための活動です。
品質保証は、品質を保証することです。
製品をお客様に販売した後も品質を保証するためにおこなう活動です。
製品の企画の段階から設計、製造、顧客への出荷、販売後までを、保証します。
ですので、品質保証の方が品質管理より範囲が広くなります。
品質管理は、以前は、一般的には工場内で不良品が市場に出ないように、最終の検査をおこなうことが、主な仕事でした。
しかし、単に不良品をはじくだけでは、廃棄、再作(リワーク)が多くなってコストアップになってきます。
現在では、「品質は工程で作り込む」ことを、合い言葉に、製造現場で不良をださないように製造工程を管理、改善しています。
品質管理業務としては、以下のような業務があります。
*QC工程表の作成、維持、管理
*標準書の作成・更新
*検査機器の調整
*検査業務(原材料、製品)
*方針管理
*ISOの事務局的仕事
*工程異常に対する原因追究と対策
*工程改善
*製造部などへの品質教育の実施
さらに品詞巣保障の観点から
*工程監査、内部監査
の業務も含まれます。
しかし最近では、製造での品質管理だけでは、後工程で問題が発生した場合、コストや時間の浪費が大きくなります。また、顧客及び社会的な信用が落ちます。その為、製品を開発する段階から品質を作り込む、品質保証の考え方に即した業務が多くなってきました。
品質保証の仕事は、製品の企画段階から、顧客への出荷後まで含まれています。
狭い意味での品質管理管理業務はは、その中の製造の部分になります。
それぞれの段階の品質保証の仕事内容例です。
1.製品企画段階
顧客の要求品質に合った製品を企画します。
2.設計段階
設計段階から、不良をださない仕組みを作ります。
デザインレビューをおこないます。
3.資材・購買
原材料、部品の品質管理をおこないます。
購入業者、外注業者の品質管理をおこないます。
購入業者、外注業者への工程監査をおこないます。
4.製造
前述の品質管理の仕事があります。
製造部などへの品質教育の実施
5.顧客
取扱い説明書を作成し、顧客が正しく製品を使用するのをサポートします。
お客様センターに寄せられてくるクレーム(苦情)から、品質を向上させる活動をおこないます。
アフターサービス部門から市場に出た後の修理や故障情報などを収集します。
それらの情報を、設計部にフィードバックして品質改善に生かします。
品質管理業務概要
品質管理業務では工程管理、品質の検証、品質改善3つの管理を通じて、製品品質を保証します。
工程管理は、品質をつくり込むために、工程を適切な状態に管理します。
品質の検証は、検査などによって、製品や工程が確かなものであることを検証し、保証します。
品質改善は、不適合の再発防止、未然防止のための改善を行います。品質保証のPDCAを回す業務です。
具体的には次のような業務です。
工程管理では、確かな手順で仕事がされるように作業手順の標準化をします。
確かな品質をつくり込める人を育成するための教育訓練を行います。
設備能力を維持するための管理を行います。
工程が常に正常な状態に保たれるように(標準化された手順からの逸脱がないように)工程を管理します。
品質検証では、まず、製品が設計仕様通りに出来上がっているか、機械の場合には動作が設計道理であるかどうかを検査します。製品が仕様書通りでなければ製造部署に差し戻します。
各工程について品質をつくり込む能力を維持しているか監視します。
工程管理や検査などが適切に実施されているか監視します。
品質改善では、発生した不適合の原因を追究し再発防止のための改善をします。
また、将来発生するかもしれない不適合の未然防止のための改善もします。

品質管理業務説明

品質保障業務には次のものがあります。品質保障という場合には一般的な品質管理も含まれます。
・作業手順の標準化
・品質教育、作業訓練
・設備の維持管理
・工程を正常に保つ管理
・製品検査
・工程能力の監視
・初物管理
・管理状態の監視(品質マネジメントシステム(QMS)の運用)
・信頼性耐久性評価
・不適合の再発防止のための改善
それぞれ以下に説明します。

・作業手順の標準化
品質をつくり込むための適切な手順を標準として定め、作業手順書などに表す業務です。
作業手順書によって、作業内容を周知し、教育することで、品質をつくり込むための正しい作業を徹底する業務です。
作業手順書によって作業手順が統一されることで、人による違い、つくるタイミングによる違いなどが無くなり、品質のバラツキが無くなります。
バラツキが無くなることで、何か異常が発生したときに、すぐに気づくことができ、不適合となる前に処置することができるようになります。
品質を高めるための改善案やノウハウを作業手順書に反映することで、作業する人たち全員と共有をすることができ、職場全体の品質のつくり込み力が高まります。

・品質教育、作業訓練
品質教育、作業訓練は、品質をつくり込み、管理するために必要な知識と技能を習得するための研修やOJTを行います。OJTとは、仕事を通じて行うトレーニングのことを言います。
研修などの教育では、製品や工程、設備、作業方法など、品質知識の習得を行います。
OJTなどの訓練では、品質をつくり込むための技能を高めます。
技能とは、腕前と言われるような、作業を高いレベルでできる力のことを言います。
管理スキルとは、品質を適切に管理するための知識や技能のことを言います。
研修や改善経験を通じて習得します。

・設備の維持管理
設備の維持管理は、日常点検などを通じて、設備異常を早期に発見し、不適合品の発生を検知したり、未然防止をはかったりします。
加工用の刃物や型、冶具などの摩耗や劣化した箇所を修繕したり、交換したりすることで、生産が、常に適切な状態で行われるようにします。
設備の生産条件や設定値などのズレなどを確認して、設備能力が規定を満たしているか確認し、調整します。

・工程を正常に保つ管理
工程を正常に保つ管理では、アンドンなどによって、日々の生産で発生する異常を見える化して、処置することで、不適合の発生を未然に防ぎます。
設備や冶具に、ポカヨケやインターロックなどの仕掛けを組み込むことで、作業ミスや工程飛びなどを防止して、不適合の発生防止をはかります。
工程内での品質確認作業をシステム化することで、不適合を見落として後工程や顧客へ流出させてしまうことを防止します。

・製品検査
製品品質の検査には、外部から購入した原材料や部品などを受け入れ時に検査する受入検査があります。
受け入れ品の品質を確認して、確かなモノだけを工程に投入することで、不適合の発生を防止します。
製造工程の途中で行う工程内検査もあります。
不適合発生のリスクが高い工程や、完成後では品質確認のできない工程などに限って実施されます。
最終的にできあがった製品の品質を検証し、顧客に品質を保証するために完成品検査をします。出荷に先立って行われることから出荷検査と呼ばれることもあります。
これが普通に言われる品質管理業務に相当します。

・工程能力の監視
工程能力の監視は、工程が品質をつくり込むために必要とされる能力を有しているか確認・監視することです。
工程能力の監視には、CpまたはCpkと言われる工程能力指数などを算出して、評価する方法があります。
生産した製品の一定量を測定して、統計処理し、不適合の発生確率を推定する指標で、量産品などの品質管理で広く取り入れられている方法です。

・初物管理
初物管理は、製品検査と同じ業務です。しかしラインで生産する製品の切り替えなどによって、材料、刃物や型、製造条件などを変更したり、準備・段取りしたりした後、入念に製品検査を実施し最初に生産したモノの品質をチェックして、正しく準備・段取りされたか確認することです。普段と違うことをする意味を込めて初物管理という言い方をします。
またこれの流れとして初期流動品管理を行います。新製品などの量産初期の品質管理を厳しく行うものです。
新製品は、工程が不安定であったり、作業者や検査員の習熟度も高まっていなかったりするため、不適合が発生するリスクが高くなります。
そこで、工程内での確認や検査の頻度、項目を増やして、不適合の流出防止と品質改善を行います。

・管理状態の監視(品質マネジメントシステム(QMS)の運用)
品質マネジメントシステム(QMS)は企業全体で工程管理、品質の検証、品質改善に関してどういった作業をどうゆうタイミングで実施し、それらがどのように関連しているか、どこかで不具合が生じた場合どのように対処するかを、経営者から一般の作業者までの役割を体系づけるマネジメント手法です。QMSの規格としてISO9000及び関連規格があります。
品質保障業務にはQMSを運用する業務(QMS事務局)があります。即ちQMSの体系に則って業務が遂行されていることを監視する業務です。ISO9000などの品質システム監査などが該当します。
材料や部品を購入している購買先でも、品質マネジメントシステムが正しく運用されているか確認するために、購買先監査なども行います。
購買先がISO9000などの認証を取得している場合は、購買先監査を省く場合もあります。

・信頼性耐久性評価
耐久性や経年劣化など日々の検査では検証できない品質特性などについて、信頼性試験などを行い、確認する製品監査も実施します。
耐久性や経年劣化などの品質は、日々の品質管理によって保証されていますが、その裏付けを取ることが製品監査の目的です。

・不適合の再発防止のための改善
不適合の再発防止のための改善は、問題解決ストーリーと言われる、現状の把握、原因の分析、対策立案など、問題解決のための一連のステップに基づいて行います。
原因を究明し、発生原因を取り除いて、不適合が発生しないようにします。
これがQMSの本質的な業務になります。即ちQMS(ISO9000)は問題点をいかに見つけてそれをどうやって再発防止を含めて問題点の解決を図るかという管理手法だからです。
品質改善は、自社だけでなく、原材料や部品の購入先にも、その実施を求めていきます。
不適合を発生させた購買先には、再発防止のための品質改善を強く求め、改善の指導を行います。
不適合の再発防止には源流管理が大切です。
源流管理は、その名の通り、源流、つまり、上流にさかのぼって管理する方法です。
製造の源流は、生産準備と言われる生産ラインの設計、構築段階です。
さらに、その上流は、製品の開発段階です。
開発段階、生産準備段階において不適合の発生を予想し、未然防止をはかる取り組みが源流管理です。
未然防止のための改善では、情報の整理、予想、設計の取り組みが多くなり、そこでは数値データだけでなく、言語情報データの扱いが多くなります。

導入のポイント

品質管理業務と品質保障業務のそれぞれに適したシステムが市販されています。
品質管理業務では各段階で製品部品が規格仕様に合っているかを計測集計する作業があります。個別の部品製品ごとに品質データが存在します。
品質保証業務では品質管理業務で収集したデータを分析して改善点などを模索することになります。
品質管理システムと言われているものには製品部品の品質に関わるデータを収集するものと、収集されたデータを縦横斜めから見て分析を進める作業を支援するものがあるということです。
どちらにしても品質に関わるデータを保持するデータベースが整備されていることが大切です。
製造販売する製品が数少ない場合には手書きの書類やExcelなどでも品質に関わる業務は遂行できます。しかし製品の数が増えてくるとExcelベースのシステムでは管理しきれなくなります。
その場合まずは自動的に品質管理業務の検査状態を収集するシステムを導入するのではないでしょうか。
その上で品質の分析をするために分析用のシステムを入れるという流れで所謂品質管理システムを導入しているケースが多いと思います。
品質管理システムの値段の違いは、単純にデータを収集するものから収集したデータを分析できる機能までを含むもの、さらに改善を図るために改善点を個別の検査項目へ自動的に反映させることができるものまでの機能範囲の違いによって決まってきます。
機能範囲が広いほど所謂QMSになります。
しかし高機能のQMSが必ずしも全体が自社の業務に合っているとは限りません。自社の業務に合わないものを導入してしまうと宝の持ち腐れということになりかねません。そういった場合には品質保証業務の各フェーズを支援するものを導入することになります。
その場合には個別の各システムでデータ連携ができる仕組みを持っているものを選ぶことが大切です。品質保証業務の各フェーズのシステムでデータ連携ができないと、品質保証業務は各フェーズのデータを相互に参照しなければできない業務ですので人手での膨大な作業が発生します。即ち業務効率の向上は見込めないことを意味しています。

他のシステムとの関連

生産管理とは、製品やサービスを生産するにあたり、納期、数量、場所、工数の計画や管理を支援するシステムです。その最も大きな目的の1つに「品質管理(QC)」があります。品質管理はシステムとして独立して存在するほど重要な業務ですが、生産管理と切り離して考えることはできません。
また品質保証業務では品質改善のために調達業務の見直しにも影響します。
品質管理システムは品質管理のデータが直接販売管理システムや生産管理システム調達システムと関連するわけではありません。その意味では他のシステムとは独立したシステムと言えます。
しかしQMSを運用するためには各種文書が生産管理システム、販売管理システム、調達システムと関連します。
QMSは企業全体のPDCAを回す仕組みですので実は文書管理システムとして企業の他のシステムと関連します。統合業務システムERPや所謂品質管理システムの上位の生産管理システムを導入している場合にはQMSの文書管理はそれらのシステムに包含されるので特に問題は生じません。
しかしQMSだけを独立して導入している場合には他のシステムとは文書管理方式が違ってきます。それぞれのシステムは別会社が別個に開発製造をしているため他のシステムとの連携は考えられてないためです。
このような場合何が起きるかというと、必要な文書を手に入れるためにそれぞれの文書管理システムに合わせて文書の書き換え業務が発生します。これは人手ですることになります。即ち業務効率の向上ができないということです。
業務効率を図ろうとしたら個別のシステムを繋ぐシステムを開発する必要があります。そのシステムが例えば文書のフォーマット変換をするような比較的単純なシステム(プログラム)作成ですむ場合であったとしても、それを誰が作るのでしょうか。自分で作れるなら問題はありません。しかし簡単なシステムでも自分で作る技術がない、あるいは時間がない場合には誰かにシステム開発を依頼することになります。では簡単なシステムを一般のソフトハウスが引き受けてくれるでしょうか。このようななシステム開発はまず一般には引き受けてもらえないと思います。採算が取れないためです。
石黒社会システム研究所ではこのような比較的簡単なシステム開発を請け負うことを目標に業務展開をしています。100%ご要望に沿えないかもしれませんが、システム間連携でお困りの場合石黒社会システム研究所に御相談ください。できる限りご要望に沿えるようにします。

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