【小規模システムの開発相談】個人でシステム移行する時の注意点 | 石黒社会システム研究所

システムの不具合が見つかる

システムを移行させる際に、既存システムの不具合が見つかる場合があります。例としては、運用に全く使われていないデータなどです。新システムに移行するときに、今一度そのデータの必要性を検討しなければなりません。不要データを見つけるためにも、現在使っていないデータの洗い出し作業が必要です。

また、新システム導入に向けて既存システムを調査していた際に、バグが見つかったということもあります。そのときは、新システム移行だけでなく既存システムの対応も行わなくてはなりません。

データの定義を変える必要がある

システムのデータベース業務ですが、新システムへ移行する際にデータの定義を変える必要があります。例えば、既存システムでは文字として扱っていた社員コードを、新システムでは整数として扱うようになるなどのケースです。

しかし、関連ツールやアプリなどで社員コードを文字として処理してしまうと、システムエラーの原因になります。このような現象を防ぐためには、データベースの定義を変える必要があるのです。

システムの設計を共有する必要がある

社内でシステムを導入したあとも、不具合が起きた際や改修が必要となった場合はシステム開発者以外の方もシステムに携わることがあります。そのため、システムの設計を社内で共有することが重要です。

しかし、システムの設計書の作成には時間がかかることが多く、共有するためには社内で協議する時間も必要となります。データ移行では上記のようなリスクが懸念されるため、小規模であってもシステムの目的を含めて、システム開発会社に相談してみましょう。

既存システムの把握と共有

新システムへ移行するためには、既存のシステムを理解しておく必要があります。既存システムからスムーズに移行させるためには、既存システムの構成や仕様、データ形式やメンテナンス方法、過去のトラブルなど、システム構成や運用に関する様々な情報が必要なのです。

相談時には少なくとも、既存システムを開発した際の資料や社内の保守マニュアルなどを準備しておきましょう。

システムを止める影響は最小限にする

既存システムから新システムへ移行するためには、既存システムを停止する必要があります。既存システムを停止させると関連業務も停止するため、場合によっては運営に大きな影響を及ぼすこともあるのです。

その影響を最小限にするために、データ移行の時間とタイミングを十分考慮しなくてはなりません。業務を行わない深夜や早朝の時間帯にデータ移行を行う場合であっても、社内での共有が必要です。

無理に自社で移行しない

小規模システムであれば、できるだけ自社内で移行作業をしようと考える企業も少なくありません。しかし、移行前にはシステムやデータのバックアップ、セキュリティ管理など、高度な知識とスキルを要する作業が多く発生します。システムの開発経験が少ない企業においては、システム開発会社の協力がなければこれらの作業をトラブルなく完了させるのは難しいでしょう。

移行作業をシステム開発会社に依頼すれば、セキュリティアップデートやバージョンアップなど、新システム導入後の作業も依頼することができます。このことから、小規模システムの移行であってもシステム開発会社に依頼することをおすすめします。